アンディマンのカルチャークリエート(奏造成)

このブログは、新しい世代の若者を主な対象として掲載します。 特に理科系に強くなれることを目標に、できるだけわかりやすく説明します。 掲載する内容は、画像表現、宇宙論、デザイン、脳科学、工学全般などについてです。 読者の皆さんとの双方向のコミュニケーションをとりたいと考えておりますので、どんどん参加して、忌憚のないご意見を頂けると幸甚です。

July 2009

カラマネの基礎知識 No.1592

0d6be4af.jpgカラマネから見た宇宙観
Vol.31
電磁スペクトル


図は、野辺山45m電波望遠鏡で観測されたセイファート銀河「IC 2560」 から放射される、水蒸気メーザーのスペクトルです(石原ほか 2001)。
 水蒸気を出している分子ガス雲の観測者に対する速さの違いにより、 いろいろな周波数に電波のピークが発生しています。(横軸の周波数は、ガス雲の太陽近傍の星あたりの基準点に対する速度に計算しなおした値です。)
出典:VLBI関連用語集

 これまで宇宙空間には、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線そしてガンマ線が存在し、それらが全て電磁スペクトル(電磁波のこと)であることを学びました。そしてプランクの放射曲線は、低い振動数の端の赤から高い振動数の紫までありますが、それが曲線全体ではないことを知っています。また、スペクトルの赤のすぐ外側に置かれた温度計は赤外領域の電磁波によって熱せられたり、スペクトルの紫の外側に置かれた銀塩は紫外領域の電磁波に黒化したりする現象もわかっています。これらは、紫外線と赤外線自身がプランクの放射スペクトルの部分であり、これらを含めて曲線を形成しなければならないこということです。
 同様にして、残った電磁スペクトルである電波、X線ガンマ線の部分を含めてプランク曲線に沿って記述しなければならないということです。現在ではどんな熱い物体も、低振動数端の電波から高振動数端のガンマ線まで全て放射型の全スペクトルを放射していることが判っています。しかも明るさと振動数の関係は、可視光線にピークを持つ正規分布(富士山のような)の形を取っているということです。
 太陽や他の星でもだいたい同じですが、正確な計測器で観測すればプランク曲線に沿っているどんな振動数の放射でも見出せると思われますが、実際は違っています。その理由は、有害な太陽の紫外線は地球の大気によって妨げられているからです。その他の電磁スペクトルも何らかの妨げを受けています。従って、これらの影響を排除するためには、地球の大気の影響を受けない大気圏外や宇宙から観測する必要があります。人工衛星がなかった時代には、高高度気球やロケットから短期間に限られた観測が行なわれていました。その後、人工衛星の開発によって、十分に気球大気の影響を受けない場所から高精度な観測機器によって正確な電磁スペクトルを計測することが出来るようになりました。これによって、地球に届かないか、届いたとしても極微量でしかないような、あらゆる種類の放射を計測できるようになったのです。
 
【Tips】
可視光線をプリズムに当てますと、各色に分かれた光の帯ができます。これをスペクトルといいます。同様に、電磁波を分光器によって、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ(ガンマ)線のように波長(周波数)によって分離したものをいいます。
 スペクトルは、普通、横軸に波長や周波数をとり、縦軸に電磁波の強さをとって表します(図示)。特定の波長の電磁波を強く(または弱く)放射していると、このスペクトルの中に、細長い山(または谷)ができます。これをスペクトル線といいます。原子や分子は、特定の波長の電磁波を強く吸収したり放射したりする性質があるのです。電磁波が強くなっているスペクトル線を輝線といい、吸収されて弱くなっているスペクトル線を吸収線、または暗線といいます。

カラマネの基礎知識 No.1581

ae405114.jpgカラマネから見た宇宙観
Vol.30
パルサーの発見



図は、パルサーB1957+20周辺の画像です。X線の画像は赤と白で、可視光の画像は青と緑で色をつけたものを合成したもので、中心の明るく白い点がパルサーです。
出典:X線:NASA/CXC/ASTRON/B.Stappers et al.、可視光:AAO/J.Bland-Hawthorn & H.Jones

 太陽風の研究をさらに進めていくと、それぞれの観測一週間で、前述の襟首は、あの広大な宇宙の一定した場所に現れることを発見しました。ベルは、指導教官であったトニー・ヒュイッシ(後に電波天文学における広範な観測と革新に対してノーベル賞を与えられた人)に襟首を指摘しました。ヒュイッシはその現象に興味を持ち継続した観測が必要だと考えました。
 当初、ヒュイッシとベルは、襟首を人工的なもの、多分どこか近くにあるモーターから出ている電気的な干渉によると考えていましたが、その後、その襟首が23時間56分の間隔で繰り返し発信されることに気づきました。もし雑音がなにか人為的作用によって繰り返しているならば予定される周期は24時間のはずです。予定が24時間より4分早いことは、むしろ好手掛かりになったのです。つまり、この奇妙な時間のづれは、地球の自転が24時間、太陽の周りを1年の周期で公転しており、この2つの運動を組み合わせると、上述の繰り返し型が生じてくることが判ります。そのため、襟首は星と歩調を合わせるのですから、宇宙空間からやってくることは明らかだと思えたのです。
 しかしそうような規則的な放射をする星は、これまでの観測では発見されておらず、人工によるものではないかと考えていました。ベルの言い分は、「思慮不足のLGM(リトル・グリーン・マン)の考えの由来は、もし地球の人が作ったのでないならば、恐らく、小さな緑の生物が遥か彼方から通信しているのでしょう。」ということでした。
 数ヶ月後ベルは、以前襟首を研究していたときの電波周波数に同調させて、これまでと違った方向の観測していました。そして偶然にも1.19秒間隔で繰り返して発信される一連のパルスを伴う別の襟首を発見したのです。
 その発見より、彼女はLGMが原因ではないことを突き止めました。のちにこれは多数の脈動電波星つまり、「(今日の)パルサー」が発見されました。このパルサーは多くの星たちが進化の過程をたどる1つの存在ではありますが、パルサーを発見した当時は、この奇妙な星が何物であるか良く判りませんでした。しかし、この発見はその後の天文学上大変重要な発見であったことは間違いありません。
 電波天文学者が多くのすばらしい発見を次々と行なわれることによって、他の科学者も、赤外や紫外の「色眼鏡」を通して宇宙を観測する意義が大いにあることを悟ったのです。

【Tips】
NASAのX線観測衛星チャンドラが撮影した画像と可視光の画像を組み合わせることで、パルサーと呼ばれる天体の周りに二重の衝撃波領域がある様子が明らかになりました。この天体は、B1957+20という番号をつけられたパルサーで、5000光年彼方の「や座」の方向にあります。パルサーとは、超新星爆発の後に残された高速に回転する中性子星のことです。B1957+20の場合は、1600分の1秒という超高速で回転しており、ミリ秒パルサーという分類の天体になります。参考までに、有名なカニ星雲パルサーの場合は、約30分の1秒で回転しています。図中、緑の三日月状に見えているところは可視光で観測された衝撃波領域です。これは、パルサーが銀河の中を時速約100万kmで移動しているために発生したものです。図の中心付近に見える赤い繭のような部分が、X線観測で見つかった2つ目の衝撃波領域です。パルサーの周りにこのような二重の衝撃波領域が見つかったのは初めてということです。B1957+20は年齢が数十億歳と見積もられており、とても古い天体です。しかし、連星の相手の星から剥ぎ取った物質がこのパルサーに降り続けて回転が高速になったため、強烈な電磁力を生み出す若々しいパルサーとして高エネルギーを放射し、繭のような衝撃波領域ができあがったのです。高速回転がこの現象のカギということがわかりましたが、研究者たちはさらに理論を検証したい、ということでその後も研究が続けられています。

・かにパルサー
 かに星雲の中心にある星は、かにパルサーと呼ばれるパルサー(中性子星)です。これは、1969年に発見されました。その直径は約10kmです。 かにパルサーは1秒間に30回という高速回転をしており、33 msの周期で電波を出しています。 非常に強いX線を放出しており、X線天文学においてキャリブレーションとして使われています。

カラマネの基礎知識 No.1571

26f7abec.jpgカラマネから見た宇宙観
Vol.29
太陽風の研究



出典:京都大学大学院理学研究科 地球惑星科学専攻
太陽惑星系電磁気学講座

 木星の電波放射以外にも、「良く計画された」実験によってもたらされました。それは、イギリスのケンブリッジ大学に所属していたアイルランド出身の若い天文学者、ジョスリン・ペルによるパルサーの発見(後述)でした。ペルは、太陽からいつも流出しているガス(つまり、太陽風のこと)を研究するプロジェクトをあてがわれていたのです。そのプロジェクトは、ケンブリッジの電波望遠鏡の1台を電波星、つまり電波信号を出すと知られている星に向けていました。太陽風が地上の望遠鏡と電波星との間を吹き流れると、星の電波信号強度を変動させる事実をつかみました。ちょうど夜空の星が瞬いているのは、地上と星の間の大気の影響を受けて発生する現象と同じことです。
 電波望遠鏡は、太陽風の瞬きが現れた状態のときにちょっと奇妙な模様が得られることを観測したのです。ペルはこの模様を「ちいさいこぶ、大きいこぶ、それからちいさいこぶ、という具合」と記述しています。つまり、2つの山と1つの谷を持った波を想像(左右が山で、真ん中が谷の形)*すると判りやすいのですが、太陽の瞬きがあると、両側の山と中央の谷にそれぞれ「太陽の瞬き」(ノイズのような小さな信号〜サイン波〜)が現れ、最後の2つ目の山の裾野には規則正しく「襟首」(400フィート毎に1/4インチほどの電波雑音のさざ波〜当時、観測の完全な一巡を記録するには、紙テープが400フィート必要でした)が出現するのです。ペルはこの襟首を更に詳細に観測するために特定の電波周波数を使った時、そこに非常に規則正しい型のパルス(その1つの周期が約1/3秒)を発見しました。
 *この絵の特徴は、「チャド」と呼ばれる戦時中の漫画の主人公に似ています。アメリカでは同様の主人公は「キルロイ」と呼ばれ、通常「キルロイはここにいた」と結び付けられています。

【Tips】
太陽風 (Solar Wind)

 太陽表面から、その半径の数倍離れた所はコロナと呼ばれていますが、 そこではプラズマのガス圧が太陽の重力を越えて、 プラズマが外の空間に向かって高速度で吹き出しています。これを太陽風と呼びます。太陽風の存在は Biermann [1951] によって、彗星の尾が太陽光の放射圧力以外の力を受けている事から最初に予測されました。また、 Parker [1958] は太陽から吹き出す超音速流の存在を理論的に予言しました。これを、 直接確かめたのは、 1962 年に金星に向けて打ち上げられた探査機マリナー2 号でした。
 太陽風中のイオンの主成分は H+ (プロトン)です。次に多いのが He++ (アルファー粒子)で、そのプロトンに対する密度比は, およそ 0.05 です。他に、 He+、 O6+、 C3+ 等のイオンの存在することが科学衛星による直接探査によって確かめられています。地球軌道周辺における太陽風の平均速度は秒速約 450 km、密度はおよそ 2~5 cm-3、 数 nT の磁場を伴って、 地球や惑星の磁気圏との相互作用に重要な役割を果たしています。
 太陽面でのフレアが発生すると、 高速で高密度の太陽風が放出されます。また、 コロナ質量放出と呼ばれる現象では、 中程度の速度で高密度の太陽風が放出され、 さらに、 コロナホールと呼ばれる領域からは低密度ですが、 高速の太陽風が吹き出していることが、現在、知られています。
 太陽風は太陽の表面から磁力線を持ちだし、惑星間空間を超音速で吹いていますが、南北両半球の境の面では磁場の方向が反転し、図に示すような電流層が存在します。境界が完全に太陽面赤道上にないことから、バレリーナのスカートにしばしばたとえられる様な『はためいた』形をしています。

カラマネの基礎知識 No.1561

5bbfd210.jpgカラマネから見た宇宙観
Vol.28
木星からの電波



図は、かに星雲です。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 木星も太陽や天の川のように電波を放射しているという発見は、何か別のものを研究するために考えられた実験から偶然に得られました。予期しない結果をもたらすことはよくみかけられることで、この実験はその好例です。1955年ワシントンにあるカーネギー研究所の2人の科学者、ケネス・フランクリンとバーナード・バークは、レーバーがその最初の研究で用いた振動数の約1/3の振動数で、空の電波地図を作ろうと計画していました。
 どんな天文観測でも重要な部分に、較正という作業があります。これは、観測者がその実験経過を通していつも装置が安定していることです。そのために、しっかりとした指標や規格、手順などによって正しく管理されることです。例えば、仮に何日間にもわたって星の明るさを観測することを考えると、確実に言えることは望遠鏡のレンズが汚れたり歪んだりしないことでしょう。そうでないと、何らかの特異点や異常などを発見した場合に、それが真実を極めているのか、望遠鏡側の異常によるものか区別が付かなくなります。レンズの汚れが原因で暗くなったとき、その星が暗くなったと判断されてしまうことは問題で、これは研究や開発を実行する上でも許されないのは同じことです。
 フランクリンとバークは電波望遠鏡を較正するために、当時電波の放射源と知られていた「かに星雲」(図示)に向けて観測を続けていましたが、何か干渉があることを発見したのです。観測記録からカニ星雲がきれいに直線になるように並べてみたとき、干渉もほぼ直列に並ぶことを発見しました。これこそ後で判ったことですが、木星から飛来する電波放射だったのです。このことは、フランクリンとバークが木星の電波放射の発見を公表してから数週間で、他の科学者も同様の結果を確認したのです。

【Tips】
かに星雲 (M 1, NGC 1952) はおうし座にある超新星残骸で、地球からの距離はおよそ7000光年。現在も膨張を続けており、中心部にはかにパルサーと呼ばれるパルサーの存在が確認されています。超新星自体は1054年に中国や日本の記録に残されており、藤原定家の日記に引用されています。1054年に出現した超新星(SN 1054)は、中国の記録宋史天文志に客星(突然現れた明るい星)として記され、仁宗の治世である至和元年五月己丑(1054年7月4日)に現れ嘉祐元年三月辛未(1056年4月5日)に消失したとあります。日本でも、藤原定家が自身の日記『明月記』に記録しています。ただし、定家は1162年に生まれており、実際に超新星を見たわけではなく、過去の天文寮の記録を引用したものと考えられます。また、1000年頃にアメリカ・インディアンによって描かれたアリゾナの壁画に残されている星の画を、この超新星とする説もあります。

カラマネの基礎知識 No.1551

d76cfea1.jpgカラマネから見た宇宙観
Vol.27
水素の放射波



図はNASAのWMAPが観測した宇宙マイクロ波背景放射の温度ゆらぎです。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 イギリス軍が更にレーダーの開発を継続して行っていたときに、オランダの天文学者はまだドイツ軍の占領下にありましたが、自由に使用できる測定装置がないため、仕方なく理論的な研究だけを基本に続けていました。ジャンスキーとレーバーの観測がもたらした更なる大きな謎は、「どうしたら電波雑音を発生させることができるか?」でした。その当時までは、宇宙空間には大量の水素が存在していることが知られていましたので、水素が如何にして電波を発生するのかを決定するのが自然であると考えられました。
 ところが、戦争が1944年に終結する正に直前に、一人の若いオランダの研究者が、水素の波長21cmに相当する振動数の電波雑音を発生すると予言しました。彼の予言はボーアの水素原子モデルに基づいていました。しかし、その予言に従うと1個の原始が21cm波を放射するのは、大体1100万年毎に1回に過ぎないのです。その推論からいえることは、それ程放射する頻度が少ない状態にあるにも拘わらずどうして電波雑音がこれほどまでに多く発生するのかということです。では、何故そんなことがいえるのかというと、どんな特定された原子でも、その電子がもっと低い軌道へジャンプするときの、ただ1回だけしか放射できないからです。つまり、他の水素原子との衝突によって、電子を高い軌道に打ち上げ、その後再び放射できる状態にならなければ、それらの現象は発生できないというものでした。宇宙空間には1立方cmに付き約1個の水素原子があり、地球上でかつて作られた最良の真空より遥かに少ない量になっています。しかし、この殆ど真空に近い空間にも拘わらず、宇宙はとてつもなく広大なので、水素の放射は理論さえ正しければ、かなり容易に検出されるはずです。
 戦後になってオランダの研究者はこの放射の探求を始めましたが、それに使用したアンテナは郵便電報局に所属していましたので、決定的な観測ができないまま不運にも受信機が火災に遭ってしまったために受信機の修復を行なっていましたが、とうとう機能しなくなってしまったのです。そして、アメリカで2人のハーバード大学の科学者によって確証となる観察が行なわれることになりました。

【Tips】
宇宙背景放射は、宇宙空間の全域からほぼ均等に観測される、さまざまな周波数の電磁波の放射を指します。宇宙背景輻射と呼ぶ場合もあります。最も代表的なものは宇宙マイクロ波背景放射で、その他にX線や赤外線での背景放射などが知られています。
・宇宙赤外線背景放射
 宇宙赤外線背景放射(Cosmic Infrared Background; CIB)は銀河系の両極方向で見られる、数十億光年以上の彼方に起源があると思われる赤外線の背景放射です。放射源はビッグバン直後に生まれた第一世代の恒星によって加熱された星間物質から放射される近赤外線ではないかと考えられています。しかし現在の理論的予測に比べて強度が強いため、その原因について、星間ガスが予測以上に多いためか、宇宙初期に第一世代の星が爆発的に誕生し、多量のエネルギーを放射した後で超新星爆発を起こして消滅してしまったせいか、などの可能性が議論されています。
・ 宇宙X線背景放射
 宇宙X線背景放射 (Cosmic X-ray Background; CXB)は1962年のロケット実験で存在が確認された、宇宙から等方的にやってくるX線放射です。その起源については、クエーサーや活動銀河核にあるとされる大型ブラックホールなどの点源の集まりからなるのか、広がった高温ガスの熱制動放射由来なのか議論が続いていました。当初、全体の25〜30%の成分は点源としてほぼ確認されていましたが、放射全ての起源を確認するには至っていなかったのです。しかし、高い角分解能を持つチャンドラX線衛星の観測によって、宇宙X線背景放射の85%以上が点源からの放射の寄せ集めであることが判明しました。
 水素(hydrogen)は、原子番号 1 の元素で、元素記号は Hです。非金属元素のひとつであり、元素の中で最も軽く、また宇宙で最も数が多くなっています。地球上では水や有機化合物の構成要素として存在します。一般に「水素」という場合は、水素の単体である水素分子(水素ガス) H2 を示すことも多いです。水素分子は常温では無色無臭の気体で、軽く、非常に燃えやすいといった特徴を持ちます。自然界で水素分子の形態で存在するのは天然ガスの中にわずかにある程度です。水素分子は亜鉛やアルミニウムなどの金属に、希塩酸を加えることで発生します。水素には、水素(軽水素)1H 、重水素 2H (略号D) 、三重水素 3H (略号T)の3つの同位体が知られています。このうち、最も軽い 1H は、1つの陽子と1つの電子のみによって構成されており、原子の中で唯一中性子を持ちません。
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